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レポート:
ワークショップ六合東小学校
六合東小学校体育館 1997年8月30日

6:00pm
体育館に参加者が徐々に集まりはじめる。顔見知りの人たちもかなり参加して来ていて、緊急時には、「この人たちとここに避難して来るんだ」と思ったりして現実味を増した。宿泊する参加者は布団や寝袋などを用意してきていた(参加者220名。その内50名が宿泊。)会場の体育館はステージに蚊帳、後方にカメパオ(頭)が設置してあり、体育館の外には、テントを張り麦茶など飲み物も用意してあった。今日の暑さでは、大いに利用されるだろうと思った。会場入り口付近には阪神大震災関係の資料や神戸の子どもたちの写真、緊急の救急箱(緊急の居所の参加者の思いをまとめたもの)の展示とカメパオプロジェクトのCD-ROMテスト盤をモニタに流していた。カメパオの設置は役員の方々が、午前中に掛川の子ども美術工場から運び、組み立てた。初めての解体や組立にも関わらずスムーズにいったようだ。

6:15pm
建物が壊れる音が流れ、ステージのスクリーンには神戸の震災の模様が映し出される。(激震の記録)今までざわめいていた会場も静かになり、参加者の顔がスクリーンに集中する。

6:30pm
主催者の挨拶。校長先生、PTAの会長さんから、実際に緊急時には避難場所になる小学校での宿泊体験を計画した経過と主旨が話される。

6:45pm
震災後の避難所(須磨区、鷹取中学校、板宿小学校)の子どもたちの様子やカメパオプロジェクトについて、話しを始める。1時間あまりの話しであったが子どもたちは飽きずに聞いていてくれた。話しの後15分の休憩。

8:00pm
カメパオの頭の模型を紙で製作。割り付け図面を印刷した紙を切り、ボンドで接着しながら組み立てた。子どもたちには少し難しかったみたいだがどうにか全員完成。これを機会に実物のカメパオを製作する人がでてくれないかな。六合地域のあちこちにカメパオが出来るといいですね。21時15分宿泊しない親子は帰宅する。

9:30pm
宿泊する子どもたちがカメパオの周辺で遊び始める。子どもたちは道具箱や素材の箱からそれぞれ取り出しカメパオに描いたり、飾りを付けたり、飛行機、凧などを作って遊ぶ。この時間、親子で体育館に居る状況は緊急時の避難所をある程度、推測出来た。何もない無機質な体育館にカメパオみたいな物があることで子どもたちの精神的なシンボルになりそうな気がする。避難所での生活がつづき、あたりに重苦しい空気が流れていれば、なおさら必要なのかもしれない。子どもたちが自分の気持ちを吐き出せる所、包んでくれる所、何かを始めるきっかけがつくれそうな場所、重い空気から解き放たれ遊べる場所。今のカメパオがそこまで有効な物になっているとは思わないが、カメパオと遊ぶ掛川の子どもたち、美術館での子どもたち、六合の子どもたちの様子を見てくると、彼らのの中にカメパオという言葉が少しづつふくらんできているように思える。 緊急時とカメパオ。子どもとカメパオ。 君たちにこのカメパオは必要?

宿泊の子どもたちはカメパオの周辺で22時30分頃まで楽しそうに遊んでいた。

10:30pm
子どもたちは床に就くが、なかなか眠れない様子で、遅くまで話し声が聞こえていた。体育館の外では、役員の人たちが遅くまで子どもたちを見守っていた。
Last Updated: 2004.03.09
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